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LECT2-KOマウス(BALB/cAJcl背景)、LECT2-KOマウス(C57BL/6JJcl背景)

概要

LECT2 (Leukocyte cell-derived chemotaxin 2)は、好中球走化性因子として発見されたサイトカインで、肝臓の実質細胞に特異的に発現している16 kDaの蛋白質である。LECT2は、肝機能不全、慢性関節リウマチなど多様な疾患と関連していると考えられている。LECT2遺伝子欠損マウスは、BALB/cAJclまたはC57BL/6JJclを遺伝的背景に持つ2系統が利用可能である。参考文献では、Con A肝炎におけるLECT2-KOマウスでのIL-4の過剰産生は肝NKT細胞の増加が原因であり、それにより肝障害が重篤化することが示唆されている。また、このNKT細胞の増加が肝臓特異的であったことから、LECT2が肝臓NKT細胞の恒常性維持において抑制的に働くと考えられている。

参考文献

  1. Saito T, Okumura A, Watanabe H, Asano M, Ishida-Okawara A, Sakagami J, Sudo K, Hatano-Yokoe Y, Bezbradica JS, Joyce S, Abo T, Iwakura Y, Suzuki K, Yamagoe S. Increase in hepatic NKT cells in leukocyte cell-derived chemotaxin 2-deficient mice contributes to severe concanavalin A-induced hepatitis. J Immunol. 2004 Jul 1;173(1):579-85. PMID: 15210819